『オケアノスの野望を砕け(上・下)』(C・カッスラー&P・ケンプレコス 著)

『QD弾頭〜』からこのかた、ずっとカッスラーのファンをつづけてます。
つか、なかば惰性で。
ちなみに映画の『サハラ』は前評判がイマイチだったので、結局観ませんでした。
 
で、本書はダーク・ピットではなく、カート・オースチンが主役の方。
まあ、NUMAシリーズとして括ればたいして差違はないというか。
プロローグで歴史的遺物や埋もれた事件が2つ3つ提示され、現代になって悪の組織が世界を巻き込むろくでもない計画を企て、それをNUMAの面々が叩き潰すというパターンは不変なワケで。
そのパターンがうまくハマれば傑作に、ハマらなかったら駄作という……読んでみないとわからないドキドキ感がたまらない。
 
で、本書『オケアノス〜』は、うまくハマった方ではないかと。
……あいかわらずトラウト夫妻は危なかしかったり、主役たちの考えなしの行動で無駄なピンチを招いたりはするものの、まあ、ギリギリ許容範囲。
本書を2分冊にしてだす理由がイマイチわかりませんが、新潮さん?
 
本家ダーク・ピットの方は、ピットがいいかげんいい歳で、アクションシーンが本来とは別の意味でハラハラドキドキさせられたりするのがスリリングなワケですが。
ところがどうやら最新作では、ピットがNUMAの長官に就任したそうで。
サンデッカー氏の去就もふくめて、気になります。

オケアノスの野望を砕け (上) (新潮文庫―NUMAファイル (カ-5-37))

オケアノスの野望を砕け (上) (新潮文庫―NUMAファイル (カ-5-37))

オケアノスの野望を砕け〈下巻〉 (新潮文庫)

オケアノスの野望を砕け〈下巻〉 (新潮文庫)