2007-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『日本語の真実』(田中孝顕)

タミル語で古事記・日本書紀・万葉集を読み解き、大野晋氏が提唱した「日本語タミル語起源説」を検証し、捕捉した研究書。 記紀神話には意味不明の言葉も少なくなく、研究者が牽強付会に訳をこじつけていたりする箇所もわりと多い。 あるいは神々の名前につ…

『鏡リュウジの魔女入門』(鏡リュウジ)

現代魔女の系譜や思想などを概説した本。 いまならさしずめ、スピリチュアル本とでもいうところ? 仕事関係の資料として読んだだけ。 それなりに奥の深い世界だとは思うし、そういう世界もありだと思うし、学問的興味をもって、外から眺めてるぶんにはおもし…

『不可能犯罪捜査課』(ディクスン・カー)

カーの短編集。 短編はふだんほとんど読まないので、これもずっと未読のままで。 なんとなく読みたくなって、手にとったという感じ。 カーらしい雰囲気は全編にあふれてるものの、いまいち食い足りない。 トリックも全体的にイマイチ。 やっぱり、自分には長…

『日本の敬語論』(滝浦真人)

敬語の本。 といっても、「敬語」の使い方について説いた実用本ではなく、敬語「論」を扱った論文集。 ロドリゲス、チェンバレン、三橋要也、山田孝雄、時枝誠記、三上章、金田一京助等々……国学者、言語学者らの「敬語論」を紹介し、批判を加え、さらに「ポ…

『ヴォイニッチ写本の謎』(ゲリー・ケネディ&ロブ・チャーチル)

1912年に発見され、発見者の名を採って「ヴォイニッチ写本」と命名されたある書物についての謎解き解説書。 「ヴォイニッチ写本」の特異性は、奇妙奇天烈な多量の(あまり上手くない)イラストと、他に類を見ない不思議な文字によって記されていること(それ…