2006-01-01から1年間の記事一覧

近況

おかげさまで外注で仕事の依頼を何件かいただき、まだ当面はエロゲの企画やシナリオに関わって食っていけそう。 本格的に忙しくなるのはしばらく先なので、同人系ならまだ承ける余裕も若干。 興味のある方はメールにて、お問い合わせください。

『沈黙の教え[維摩教]』(鎌田茂雄)

以前読んだ『法華経を読む』とおなじ著者による、「維摩教」の解説書。 在家の仏教信者・維摩居士を主人公にして、仏の教えを説くお経なので、「維摩教」。 上で読んだ山上憶良の「日本挽歌」にも、維摩の名がでてきます。 いろいろありがたい教えを説いてい…

『私の万葉集 二』(大岡信)

大岡信氏による万葉集本、その第2巻。 万葉集の巻五に収録された大伴旅人と山上憶良の歌にかなりのページを割いてます。 「日本挽歌」に「貧窮問答歌」、「沈痾自哀文(ぢんあじあいぶん)」等、憶良の散文がおもしろい。私の万葉集〈2〉 (講談社現代新書)…

『シリウスの道』(藤原伊織)

『蚊トンボ〜』を途中で挫折した身には、読み進めるのが最初不安だったものの。 幸いにして藤原ワールド全開な内容でした。 広告業界を舞台にした、ビジネス・ハードボイルド。 しがないエロゲのシナリオ屋から見れば、あまりに眩しい世界の物語。 展開がわ…

『ことばから心をみる』(ニール・スミス)

言語学者による言語学のエッセイ集。 チョムスキーから語用論、サヴァンからボノボまで、幅広く言及。 言語学の現状とか、どこへ向かっているのかとか、いろいろ俯瞰できます。 いやしかし。 非常に興味深い内容ながら、学術エッセイのため専門用語続出で、…

近況

……で、私事ながら。 個人的な事情から、12月15日付をもって(有)セルワークスを退職しました。 今後は当面のあいだ、フリーで企画やシナリオをやっていくことになりそう。 というわけで、お仕事、募集中です。 問い合わせは↓こちら。 turkey@green.interq.o…

MarryBell『永遠ズ語リ−少女凌辱秘抄−』

ダウンロード版、パッケージ版とも、発売中です。 http://www.pixpc.net/

『都市』(クリフォード・D・シマック)

再々々々……読。 シマックは、私にとっては神様みたいな作家。 とくに『都市』は、聖典というか座右の書というか。 中2のときに本書を読んでSFにハマり、活字中毒の道へ。 以来、何度読み返したやら。 ひさびさにまた読みたくなって。 何度読んでも、しみ…

『私の万葉集 一』(大岡信)

「折々のうた」等で知られる大岡氏の“解釈”による、『万葉集』の入門、手引き書。 全五巻中の第一巻目。 『万葉集』巻一〜巻四に収録された歌のなかから代表的なものをとりあげ、その歌の訳や詠われた背景などを解説。 『万葉集』の編纂された時代や、歌が収…

『渋滞学』(西成活裕)

車から、人、飛行機、アリの世界、インターネットにいたるまで、あらゆる“渋滞”についての謎を解明した本。 さまざまな分野で発生する“渋滞”現象を、専門の枠を超えて研究するというのは、ここ最近はじまったばかりの新しい学問だそうで。 高速道路でなぜ渋…

MarryBell『永遠ズ語リ−少女凌辱秘抄−』

ダウンロード版、発売中です。 http://www.pixpc.net/ パッケージ版は12月15日発売。

『語用論への招待』(今井邦彦)

『〜招待』とあるから、入門書かと思って読んだら、なかなか手強い。 引用文、例文の半分以上が英文なため、いまいちピンとこない部分もあったり。 ふだん英語になじみのない身には、mayやmustやcanやshouldが発話内で、どのように意味解釈されるか説明され…

『エッシャー宇宙の殺人』(荒巻義雄)

エッシャーが描いた超建築物が実際に存在している街(世界)を舞台にした、ミステリ連作集。 その時点で一般常識や物理常識が歪んでしまうので、ミステリとしてどこまで成立するか否か興味深いところで。 まあ、微妙、夢オチ的なノリもなきにしもあらず、成…

『ペルシャ猫の謎』(有栖川有栖)

国名シリーズ第5弾。 短編7篇収録。 火村モノのやや番外編的な内容。 表題作『ペルシャ猫の謎』はたしかに禁じ手かもしれないけど、このあとで読んだ『エッシャー宇宙の殺人』(↓)にくらべれば、全然。 『悲劇的』の火村助教授のシニカルさがよかった。ペ…

『極東細菌テロを爆砕せよ』(クライブ・カッスラー&ダーク・カッスラー)

ダーク・ピット・シリーズの第18弾。 原題『BLACK WIND』が、ずいぶん直球な邦題になっちゃって、まあ。 今回の敵は、将軍様の国、北○鮮。 首魁は、大実業家として大韓○国に潜入している北○鮮工作員。 ……折しもお隣の国では、政治家のスパイ疑惑問題が騒ぎに…

えろげちぇっかー

etc

http://www.hakagi.com/echecker.html 超簡易・属性判断なしをなんとなくやってみたらば。 いきなり最初の質問で。 「『はじめてのおるすばん』どう思う?」 ……という質問が。 「大好きだよ」と、答えておきました(笑。

『深海生物ファイル』(北村雄一)

タイトル通り、深海に棲む生物について紹介・解説した本。 カラーページが豊富で、海の怪物(?)の写真が多彩に掲載されてます。 白いヒモのようなシギウナギとか、口が異常に巨大なフクロウナギ、とにかくヘンな顔のスティフォルス、幻想的なクラゲ各種、…

マスターアップ!

MarryBell『永遠ズ語リ−少女凌辱秘抄−』 http://www.pixpc.net/ マスターアップしました。 ダウンロード版:12月8日 パッケージ版:12月15日 発売。

『法華経を読む』(鎌田茂雄)

「法華経」の内容について書かれた解説書。 「法華経」も、よくある新興宗教の教義も、内容的にそんな変わらないじゃん。 というのが、本書を読んでの正直な感想。 “小乗”へのあからさまな敵意、「法華経」の悪口をいう者は愚者扱い、「法華経」を信仰しその…

『ゴーレムの檻 三月宇佐見のお茶の会』(柄刀一)

柄刀氏を読むのは、『3000年の密室』につづいて2冊目。 “宇佐見博士”を探偵役にした(連作)短編集。5篇収録。 宇佐見博士(の意識)が異世界に迷いこんだり過去に跳んだりする、多少の不思議時空展開もありますが。 内容は本格推理。 各篇、エッシャーの…

『読む数学』(瀬山士郎)

一次関数から多項式関数、指数、対数、三角関数、微分、積分、幾何学等……。 高校までに習う数学(一部テイラー展開等、大学で習うのもあるけど)を、読み物ライクに平易に説いた解説書。 高校、大学とずっと理系で一応は数学を修めてきたものの、そのあと遠…

サンプルボイス公開

MarryBell『永遠ズ語リ−少女凌辱秘抄−』 http://www.pixpc.net/ キャスト発表&サンプルボイス公開しました。 体験版も、近日公開予定。

『占い師はお昼寝中』(倉知淳)

倉知淳を読むのは本書がはじめて。 いつもぐーたら寝てばかりいるエセ占い師・辰寅叔父(探偵役/外見もぱっとしない)と、女子大生のシャキシャキニセ巫女・美衣子(一応美人設定?)による安楽椅子探偵連作集。 全6話収録。微妙?ハートフル。 目を見張っ…

『シャッター・アイランド』(デニス・ルヘイン)

一応、ラストでどんでん返しがあるものの、全体の読後感はイマイチ。 読んでいる途中でなんとなく、ラストのネタが予想できてしまう展開。 で、それをごまかすためか? どうにでも解釈できそうな曖昧な終わり方で物語を締めくくったり。 暗号が残されていた…

『服用量に注意のこと』(ピーター・ラヴゼイ)

ラヴゼイの第三短編集。16編収録。 ラヴゼイといえば、殿下シリ−ズやダイヤモンド警視シリーズに一時ハマッていたこともありました。 好きな作家のひとりながら、短編集を読んだのはこれがはじめて。 殿下もダイヤモンド警視も登場してきて、まあ、懐かしい…

『草迷宮』(泉鏡花)

胎内回帰願望的幻想妖怪譚。 物語が入れ子構造的に進んでいくため、うっかり文章を読み飛ばしたり流し読みしようものなら、たちまち話がわからなくなる危険があるものの。 文章に惹かれてじっくり読んでいくと、本当に、頭のなかトリップするというか。草迷…

『半七捕物帳(二)』(岡本綺堂)

一三編収録の第二巻。 いま読んでも、まったく色褪せぬ面白さ。 語り口の巧さにも惹かれます。半七捕物帳〈2〉 (光文社時代小説文庫)作者: 岡本綺堂出版社/メーカー: 光文社発売日: 2001/11/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (3…

『秋の花』(北村薫)

……思わずホロッときました。 ある意味救いのない物語を、ここまで感動的に描きだす著者が、とにかく凄まじい。秋の花 (創元推理文庫)作者: 北村薫出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1997/02/16メディア: 文庫 クリック: 176回この商品を含むブログ (108件)…

『数学と論理をめぐる不思議な冒険』(ジョセフ・メイザー)

……たぶん良書。 ピュタゴラスの定理に関する逸話とか、無限に関する話とか、確率に関する話とか、読み物風にまとめてあって、まあ、面白く読める……かもしれない。 ただ、数学の話が読みたいのに、なんかぜんぜん関係ない話題を前フリにして、そこから強引に…

『文章読本さん江』(斎藤美奈子)

古今東西の文章読本・文章指南書およびそのたぐいを徹底的に集めて分析して、その中身を皮肉る良書。 いや、ホント、面白い。 様々な文章読本(およびその類著)が紹介されてるので、自分に適した読本を探しだすのにも最適(ウソ)。 よくぞここまで集めたな…