更新が途絶えていたあいだに読んだ本(一部)

まとめて紹介。
『鉄道ミステリー傑作選 急行出雲』(鮎川哲也 編)
→鉄道を扱ったミステリ短編(一部SFやショートショートもあり)を集めたアンソロジー。昔のほとんど知られていない作家の作品も収録。無名作家の作品にも、決してあなどれないレベルのもの多数。

 
ドッペルゲンガー宮』(霧舎巧 著)
→第12回メフィスト賞受賞作。キャラの性格にいまいちついていけない部分もあったものの、充分愉しめました。  
アメリカ銃の謎』(エラリー・クイーン 著)
→クイーンの国名シリーズで、唯一読み逃していたもの。トリック的には凡作。まあでも、クイーンを読んでる感はバリバリ。
アメリカ銃の謎 (創元推理文庫 104-10)

アメリカ銃の謎 (創元推理文庫 104-10)

 
『地獄の佳き日』(富樫倫太郎 著)
長編伝奇小説。酒呑童子征伐譚を軸に、陰陽師玉藻前(金毛九尾の狐)、白河法皇の陰謀等を絡めて展開。それなりに面白かったけど、個人的には食い足りず。
地獄の佳き日 (光文社文庫)

地獄の佳き日 (光文社文庫)

 
『ホークスビル収容所』
SF短編のアンソロジー集。たまにはSFでも、ということで。表題作『ホークスビル収容所』(シルヴァーバーグ)、『反重力ビリヤード』(アシモフ)の2作が個人的に◎。こういうストレートなのがやっぱり好き。
ホークスビル収容所 (ハヤカワ文庫 SF 375 ワールズ・ベスト 1968)

ホークスビル収容所 (ハヤカワ文庫 SF 375 ワールズ・ベスト 1968)

 
『レトリックの記号論』(佐藤信夫 著)
同文庫からでている『レトリック感覚』『レトリック認識』(←どちらも名著!)の著者による記号/レトリック論。というか、一種のエッセイ集。奥が深い。
レトリックの記号論 (講談社学術文庫)

レトリックの記号論 (講談社学術文庫)

 
『日本語の歴史』(山口仲美 著)
現代の日本語(おもに書き言葉)が、どういう過程で出来上がったかを解説。万葉仮名からはじまった“日本語”は、江戸時代には歴史的な様々な要因の末、「話し言葉」と「書き言葉」が決定的に分離してしまう。それが明治以降、言文一致へと移行していく。そうした流れを、歴史的に順を追って説明した本というのは、じつはけっこう珍しいかも。
日本語の歴史 (岩波新書)

日本語の歴史 (岩波新書)