『ホンモノの敬語』(柴田武)

敬語と日本語の関わりを解いた本。
敬語の使い方について説明したマニュアル本の類ではないです。
といっても、実質、敬語について記されているのは最初の1章のみ。
以降は、「話しことば」あっての「書きことば」という話や、日本語に氾濫する外国語/カタカナ語の話(これについては、著者はわりと肯定的)、そうしたカタカナ語の音韻変化の話、「お湯を沸かす」ということばはヘンか否か? ……という話になっていきます。
新書ということでかなり平易に記されている分、やや主観的に説明されてるきらいがあって、いまいち納得しかねる、判然としない箇所もあって。
とはいえ全体としては、日本語に関するふつうの学術エッセイでした。

ホンモノの敬語 (角川oneテーマ21)

ホンモノの敬語 (角川oneテーマ21)