『イリーガル・エイリアン』(ロバートJ・ソウヤー)

地球に異星人がやってきた。
やったー、待望のファーストコンタクト。
ところが異星人の滞在する施設で、地球人の惨殺死体が見つかった。
現場に残された遺留品や状況証拠から、犯人は異星人だと特定された。
……ということで異星人を逮捕して、裁判にかけてしまうという発想が、いかにもアメリカ的。
 
法廷ミステリSF。
エイリアンを裁判にかけるという発想(アイデア)だけで力ませに突っ走った感のある作品。
そのかわり、いろいろ捨て去ってる部分もありやなしやといった赴きで。
 
ラストのドンデン返しは、期待してた方向とは真逆へいってしまったものの(意外性はある)、中盤以降は一気読み。
本棚にペリー・メイスン物が50冊以上ある自分には、充分満足のいく内容。
久々に面白い青背を読んだ気がする。

イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)

イリーガル・エイリアン (ハヤカワ文庫SF)