『殺人喜劇の13人』(芦辺拓)

芦辺拓氏初読。
トリックてんこ盛りでなかなか内容は濃い。
二部構成になっていて、後半、探偵役が登場したとたん一気に解決編に突入していく強引さとかに、作者が本書を著したときの年代が想像できてしまう。
 
クセのあるガチャガチャした文体は好みの分かれるところで、個人的には好きな方。
洗練さとは真逆の泥臭さとか、荒削りというか、そういう印象も否めないものの、それもまた味わい。
 
舞台が京都〜大阪で、四条河原町とか淀屋橋とか京阪特急とかでてきて。
京阪沿線の住人にはニヤニヤもの。
駸々堂……ナツカシス。

殺人喜劇の13人 (講談社文庫)

殺人喜劇の13人 (講談社文庫)