『鈍い球音』(天藤真・著)

「切り落とされたヒゲだけを残して失踪したプロ野球監督」をめぐるミステリー。
天藤真氏の傑作ということで期待して読んだら。
うーん。
いや、確かに面白いです。
テンポよく物語は進むし、提示されるナゾも初っ端かから不可解性を強く帯びていて、読む者の興味を惹きつけます。
でも。
正直、物足りない。
説明というか描写が微妙に足りない気がして、なんとなく消化不良なモヤモヤ感が最後までわだかまるというか。
 
「服を着ていた姿勢のまま、すっぱりと中身の人間だけ消えてしまった理由」が、最後まで読んでも自分にはすっきりしないままでした。
大阪に住んでるせいかラストの展開も、別の意味ですっきりしなくて。
困った。