『赤を見る 感覚の進化と意識の存在理由』(ニコラス・ハンフリー)

一読しただけではチンプンカンプンで、二読めでようやく内容をなんとなく理解。
叙述されている内容が難解なわけではなく、述べられてることがかなり常識はずれな所為。
とはいえ、思わず何度も読んでみたくなるような不可思議な魔力を備えた本。
 
「赤いスクリーンを眺める」という、ただそれだけの状況を想定し、そこから感覚とはなにか? 意識はなんのために在るのか? を探求していく哲学・心理学の書。
常識に囚われない柔軟な発想や手法を用いつつ、緻密で論理的に仮定、仮説を積み上げ、最終的にたどりつく結論はかなり異端で意外。
けれど説得力はある。
 
あと、装丁の勝利。
デザインが素晴らしい。

赤を見る―感覚の進化と意識の存在理由

赤を見る―感覚の進化と意識の存在理由