『ヴォイニッチ写本の謎』(ゲリー・ケネディ&ロブ・チャーチル)

1912年に発見され、発見者の名を採って「ヴォイニッチ写本」と命名されたある書物についての謎解き解説書。
 
「ヴォイニッチ写本」の特異性は、奇妙奇天烈な多量の(あまり上手くない)イラストと、他に類を見ない不思議な文字によって記されていること(それがどういうものかは、本書の挿図で確認可)。
その不思議な文字は、最新の言語解析の結果、デタラメの羅列ではなく、何らかの語彙と文法と統語法に基づいた「未知の言語」であるらしい。
 
筆者は、この謎めいた写本が世にでるまでの経緯をまず説明し(かなりのいわくあり)、ついで、いつ誰が著したかを、古い文献や記録をもとに推測していく。
また、暗号論を軸に、この写本の解読に挑んだあまたの古典学者や暗号解読者、情報処理の専門家たちのエピソードを綴っていく。
 
で、結局。
謎はいまだ謎のままということらしいです。

ヴォイニッチ写本の謎

ヴォイニッチ写本の謎