『日本の敬語論』(滝浦真人)

敬語の本。
といっても、「敬語」の使い方について説いた実用本ではなく、敬語「論」を扱った論文集。
 
ロドリゲス、チェンバレン、三橋要也、山田孝雄時枝誠記、三上章、金田一京助等々……国学者言語学者らの「敬語論」を紹介し、批判を加え、さらに「ポライトネス理論」から日本の敬語を検討していく。
 
「ポライトネス」とは、人類学的・儀礼論的な、(対面的相互行為における人のふるまいについての)普遍的な枠組み……のこと。
といってもなんのことかよくわからないけど、上手く説明するのは難しい。
 
「ポライトネス」は、対人的な<距離の>理論で、話し手と聞き手の距離を縮めようとするポジティブ・ポライトネスと、遠ざけようとするネガティブ・ポライトネスが在る。
そして日本の「敬語」は、ネガティブ・ポライトネスだとするのが、本書の概観。
 
……専門家向けの本なため、素人の私では正直、上っ面しか理解できてません。
通読して理解した気になって満足するのも読書の愉しみ、ということで。

日本の敬語論 ? ポライトネス理論からの再検討

日本の敬語論 ? ポライトネス理論からの再検討