『メルロ=ポンティ 哲学者は詩人でありうるか』(熊野純彦)

フランスの哲学者メルロ=ポンティの著作『知覚の現象学』をテクストにして、その思想を説いた入門書。
薄い本で、文章も平易なので、手軽でとっつきやすい。
 
人が「身体を生きる」とは、どういうことか。
身体の前に開かれた「世界」と感覚の関係とは、等。
ふだん意識してないことでも、哲学者にかかると奥深くなる。
 
普通の人の前に、世界は「散文」ではなく「詩」として開かれているというのは、なるほどと思ってしまう。
 
「感覚」の捉え方を、こないだ読んだばかりの『赤を見る』と比較してみると、興味深さが倍増。